匠の土づくり講座 11

13.11.21


連載11「土を知ろう⑧ 土のリン酸」


リン酸は作物の生長に必要不可欠な重要元素であることは言うまでもありません。

リン酸は、根の生長を促進などに大きく関与するのですが、昔から日本の土には

リン酸が少ないことから、田んぼや畑に沢山のリン酸肥料を撒いていました。


リン酸肥料の多くは海外から輸入されたリン鉱石を原料に製造されたもので、

過リン酸石灰のように水に溶けるものや、熔リンのように溶けないものがあります。


一般的に作物に対するリン酸の施用量は10アールあたりで10~30kgが目安となって

いますが、「リン酸は効かない!」という固定概念から、

前記のように多くのリン酸肥料が土に撒かれたことにより、多くのリン酸が

土に蓄えられています。


リン酸はカルシウムやカリウムのようなものとは全く異なり、

土の中に溜まっていく性質がある元素なのです。


今後は、長年にわたり土に蓄えられたリン酸を上手に使うことのほか、

堆肥に含まれる有効なリン酸をどのように利用していくかを考えていく

必要がありそうです。

 

ちなみに、私の農場では、このリン酸を上手く活用するために、

 

高窒素鶏ふん肥料を製造しています。